あなた

悲しい夢をみた

夢の中で私は、堪えられないほどの涙が溢れ
噛み締められないほどの感情が、込み上げていた
冷えていくあなたの身体を、必死で抱え
微かに残る温もりが、消えないように
ぎゅっと、強く、抱きしめていた

目が覚めたら、もう泣いていないってことを
私は知っている
そう思った瞬間、
私には現実という世界があることに気付く

あなたが夢に出てくるたび、
「私の分まで生きて」って、
そう伝えに来てる気がする。

目が覚めたあとは、少し名残惜しかった。